2012年8月29日水曜日

東京芸大美術館で「契丹」展-モンゴル王朝に迫る、世界初公開資料も

東京芸大美術館で「契丹」展-モンゴル王朝に迫る、世界初公開資料も
世界初公開の「彩色木棺」  上野公園にある東京芸術大学大学美術館(台東区上野公園、TEL 03-5685-7755)で現在、「草原の王朝 契丹(きったん)」展が開催されている。  10世紀にモンゴル草原で生まれた、遊牧民を主体とする王朝、契丹。その初期から後期までおよそ200年間にわたる足跡を、金銀細工、陶磁器、絵画など127点の資料を基に紹介する。展示資料のうち、50点が世界初公開、日本の国宝にあたる一級文物は45点。  同大の原田さんは「契丹に関する出土品の修復を九州国立博物館で行っていたことから、日本とモンゴルのつながりが生まれ、今回の展覧会開催に結びついた。ここまで総合的に契丹に焦点を当てた展示は国内でも初めてではないか」と話す。展示資料の中でも、特に注目を集めるのは「彩色木棺」と「鏡箱・鸚鵡牡丹文鏡(おうむぼたんもんきょう)」。「唐からの影響が色濃く残る彩色木棺と、色とりどりの玉や貴金をはめ込んだ鏡箱は世界初公開となる逸品」と原田さん。  「チンギスハーンが活躍するより300年も前に、契丹では高度な文明をつくり上げていた。個々の作品の素晴らしさを鑑賞しながら、契丹の文化を知ってほしい」と原田さん。同館では、会期中に7万人の来場を見込む。  開館時間は10時~17時。月曜休館。観覧料は、一般=1,400円、高校・大学生=800円、中学生以下無料。9月17日まで。 (2012.8.29)

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